パワー・ブルース・ホーム

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北部の都市

1920-30年代のシカゴ

 禁酒法により公けに酒が出せず、密造酒によるハウス・レント・パーティーが盛んに行われ、ラグ・ピアノなどを基にしたブギ・ウギが生まれます。レコーディングもされますが、20年代末の世界大恐慌により、レコード会社も大打撃を受け、しばらく中断されます。またこの頃には、ピアノとギターのコンビなどでシティ・ブルースも始まります。

シティ・ブルース

シティ・ブルースの始まり。
リロイ・カー

ブギ・ウギ

クリップル・クラレンス・ロフトン
パイントップ・スミス
ミード・ルクス・ルイス
ピート・ジョンソン
アルバート・アモンズ
ジミー・ヤンシー
カウ・カウ・ダヴェンポート

下のアルバムは2ディスクなので、かなり聴けます。ミード・ルクス・ルイス、ピート・ジョンソン、アルバート・アモンズの3人をまとめて聴くならこれですね。内容もとても良いです。

The Boogie Woogie Trio, Vols. 1-2 

あと、カウ・カウ・ダベンポート、パイントップ・スミス、他上記の人達がバランス良く選曲されてるこれが良いです。ブギ・ウギ・ピアノの魅力が良く解ると思います。
Boogie Woogie, Vol. 1: Piano Soloists

南部(デルタ、メンフィス、テキサスなど)

1920-30年代の南部

カントリー・ブルース

 ※テキサスは南西部(西南部)ですが、大枠で南部にします。

テキサス(西南部)

 カントリー・ブルース最初のレコード(1926年)
ブラインド・レモン・ジェファーソン

南部デルタ

チャ-リー・パットン
サンハウス
ロバート・ジョンソン

この人達は、後のシカゴ・ブルースやアーバン(都会)ブルース、60年代に世界的に流行するブルース系ロック ミュージックの元祖のような存在です。

※1940年代の後期になると、直系のマディ・ウ-ターズハウリン・ウルフエルモア・ジェームス、と言った人たちがシカゴへ行き、デルタ・ブルースのスタイルを取りつつ、電気サウンドを取り入れ、シカゴブルースを形成します。

※一般にシカゴブルースと呼ばれるのは、この時期以降(第二次大戦以降)の電気化されたバンドスタイルのシカゴ・ブルースです。1950年代が最も盛んで、60年代以降も現在に至るまで継続しています。

1940年代のシカゴ

 

シティ・ブルースの継承。
ビッグ・メイシオ

シティ・ブルースは主にブルーバード・レコードで録音され、「ブルーバード・ビート」と呼ばれる画一的なものになってきます。

シカゴ・ブルース

後半になり、デルタ・スタイルを電気化したマディ・ウ-ターズがヒットを出し、南部からのブルースマンが集まり始める。洗練され面白みのなくなったシティ・ブルースに対して、力強い南部のブルースが受けるようになります。

マディ・ウ-ターズ
ハウリン・ウルフ
エルモア・ジェームス

 

 

この頃になると、地域的なヒットも数多くありますが、レコード、ラジオを通じて広くブルースも聴かれるようになりましたから、R&Bバンドのヒットなどは百万枚とかの売上もあり、全国区的な知名度を持つ人も多くなります。

この時期から50年代初期のブルースやR&Bは、後のロックンロールや世界的に広がるブルース系のロック・ミュージックの模範と言っても良いと思います。

 

 

1940年代の南部・中西部

 

カンサス

テキサス

ウエストコースト

南部ではないですが、カンサスや西部(南西部)の都市では、ブギ・ウギやジャズ・ブルースを基にした、R&Bやジャンプ・ブルースのバンドが活躍します。

代表は何と言っても、ルイ・ジョーダンでしょう。多くのヒットを出します。テキサスのティー・ボーン・ウォーカーはR&Bのバンドでエレクトリック・ギターのソロスタイルを完成させ、後のバンド・ブルースや、ロック・ギタリストに多大な影響を与えます。

 

※R&Bやジャンプ・ブルースのアルバムも多数あり、最初はかなり迷うと思います。やはり最初は「オムニバス盤」が良いと思います。

以下のアルバムは各1枚でもありますが、価格的にも安いので、一人当たり5曲ずつ聴ける、5枚組がお薦めです。

ざっと見ただけでも、重要な人と有名な曲が網羅されていると言った印象です。R&Bがどんなブルースなのかが、ほぼわかると思います。
Joe Turner  : Pee Wee Crayton
Johnny Otis  : Richard Berry
Charles Brown  : Louis Jordan
Joe Liggins :  Amos Milburn
Eddie Vinson  : Gatemouth Moore

。(参考曲目

Presents Best of Rhythm & Blues

テキサス・メンフィス

メンフィスでは1948年から黒人向けのラジオ局WDIAが始まり、毎日20時間もの間ブルース、ゴスペルの放送をする局もできました。多くの黒人ミュージシャンも集まり、DJをするブルースマンなどもいました。メンフィスではビー・ビー・キング、アーカンソー州へレナではサニーボーイ・ウィリアムソン二世が有名です。

ビー・ビー・キング
ボビー・ブランド
リトル・ジュニア・パーカー

ロスコー・ゴードン
ジョニー・エイス

ハウリン・ウルフ

1950年代のシカゴ

50年チェス・レコード誕生。

50年代半ばにはチャック・ベリーボ・ディドリーがロックン・ロール(R&B部門)ヒットを出します。

 

※ロックン・ロールでは、ニューオリンズのファッツ・ドミノが記録的なヒット曲数を誇ります。

1950年代の南部 

50年サン・レコード誕生(メンフィス)。

リトル・ジュニア・パーカービッグ・ママ・ソートンがサンからヒットを出します。

半ば頃にはエルヴィス・プレスリーもサンからデビューして、アメリカ一番のスターになります。 

1960年代のシカゴ

シカゴでは第二世代のシカゴ・アーバン・ブルースの人達が活躍します。またヒットチャートに載るとかは別として、白人の、ブルースに対する感心も増え、シカゴではライブハウス、クラブなどでの演奏が盛んに行われます。

シカゴ・ウエストサイド

マジック・サム
オーティス・ラッシュ
フェントン・ロビンソン

 

最初はオムニバスが良いです。

どれも良いですね。朝、晩、深夜の3部に分けたシリーズで、最初聴くのにはぴったりかもしれません。選曲も多岐にわたり良いと思います。在庫少なそうです。

はじめてのブルース~Morning Sideはじめてのブルース~Morning Side

はじめてのブルース~Evening Sideはじめてのブルース~Evening Side

はじめてのブルース~Midnight Sideはじめてのブルース~Midnight Side

参考までに収録曲だけピックアップしておきました。→3枚の収録曲

 

ベスト・オブ・チェス・ブルース

ベスト・オブ・チェス・ブルース20人1曲ずつで、選曲も良いです。50年代のシカゴ・ブルース最大レーベルらしく、有名どころのヒット曲が中心。これでもほんの一部です。
ベスト・オブ・チェス・ブルース  

 

ベリー・ベスト・オブ・ブルース

ベリー・ベスト・オブ・ブルースベスト盤もタイトルを付けるのが大変だなと思いますね。こちらはチェスだけではなく、ブルースとR&Bが適度に選曲されてます。アーバン(都会)系ですね。1枚しか無いようです。
ベリー・ベスト・オブ・ブルース  

 

ブルース決定版・ブルースハーモニカ入門

ブルース・ハープハーピストのオムニバス・ベスト。ハープに限らず、選曲がとても良いです。
ブルース決定版・ブルースハーモニカ入門

 

 

いろいろと集めました。
お奨めのブルース!
やっぱ、ブルースょ!

1960年代の南部

地元で活動するブルースマンも北部へ行くブルースマンもあり、ソウルのスタジオなども人気があり、南部録音のソウルが流行ります。

メンフィスのスタックス、アラバマ州マスルショールズのフェイム・スタジオなどが有名。

 

ヨーロッパ・ツアー

ブルースマンのヨーロッパ・ツアーが盛んに行われ、イギリスからはブルースを基盤にしたロック・ミュージシャンが多数デビューしてきます。またローリング・ストーンズなども、後にチェスでアルバム録音をしたりします。

数年間続けられ、有名どころがほとんど参加していると言う、ヨーロッパ・ツアーの貴重な映像があります。

ヨーロッパ・ツアーAmerican Folk Blues Festival 1962-1966 Vol.1

(詳細ページ)

ロック・ミュージック

イギリスから出てきたバンドは数年で世界的に有名になり、ブルース、R&R、R&Bを基盤としたロック・サウンドが世界的なセールスの主流になります。

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ロンドン・セッション

御大達の貫禄が目立つセッションが多いですが、クラプトン等のイギリス・ロックマン達も嬉しかったことでしょう。上から「ハウリン・ウルフ」「マディ・ウォーターズ」「ビービー・キング」の各ロンドン・セッションです。

ハウリン・ウルフLondon Howlin' Wolf Sessions
日本盤:ザ・ロンドン・ハウリン・ウルフ

マディ・ロンドン・セッションThe London Muddy Waters Sessions

ビー・ビー・キング・イン・ロンドンIn London [Bonus Track]

ついでに、ウルフとマディとボ・ディドリーの三人によるセッションです。ウルフとマディは、かなりライバル意識むき出しで、ボ・ディドリーはマイペース。

三人セッションThe Super Super Blues Band

 

 

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