ブルース:ブログのまとめ2

第7話: 2005.06.07 Tuesday

バディ・ガイの暗くて重~い1枚

ストーン・クレイジーストーン・クレイジー

バディ・ガイ

パワー・ブルースでは何故かこのアルバムは取り上げていなかったですが、何故だろう?・・、もう3年以上前に書いたので、その時はきっと聴きたくなかったアルバムだったんだと、今自分で勝手に解釈してます。

まあ、誰にでも勧められる感じのアルバムじゃないと思ったんでしょうね。とにかくヘビーなんですね。かと言って重低音と言う意味ではなく、むしろ音はシンプルなメンバー構成(ドラム・ベース・ギター2本)で、一人一人の音が明確に聴こえるというものです。

79年の録音ですが、当時は私もバディ・ガイのアルバムを探すこともしていなくて、60年代の後半のアルバムをよく聴いてました。「チェス」では良いアルバムが出ていますし、その後の「ヴァンガード」でも2枚気に入ったのがあって、おそらくこの後はスタジオ盤はあまり出ていないような気がします。

75年には日本でのライブ盤も出てはいますが、それはそれとして、かなり鬱積するものがあったのでしょうか、もの凄く力が入っています。よく唸っているし、何となくライブのような雰囲気があります。

1曲目からマイナー・キーのスロー・ブルースというのもアルバムとしてはあまり無いような・・・
6曲中4曲がスローの長編版と言うのも、印象の重さに拍車をかけてますね。

バディの歌もまとわり付くようなねちっこさがあり、好きになれない人も多いでしょうね。
でも聴くほどに、70年代のブルースらしさを感じるんですね、最近ですが・・・

何か良い具合の荒さがあって、技術的にも高いものあると思います。ドラムなどもかなりカッコ良いです。間と言うか、いい空間を出してると思います。ベースも安定してカッコ良いです。この頃はファンクやフージョンを多少なりともやってきた人が多いですから、きっとレベルの高い人がゴロゴロいたんでしょうね。

来日のライブだけに付き合っていたような無名の若手のような人にも、かなり光る人がいましたからね。
そんなんで、最近やけに見直してるアルバムです。

第6話: 2005.06.06 Monday

やっぱり映像付きは良いかな?

Blues Summit

(ビデオ品切れで、DVDも日本向けは品切れでした。輸入盤が見れるかたはどうぞ。)

このところビデオを見る事が多くなってきました。元々映像の力は分かってますが、聴く事が好きなので、特別ビデオでなくても良いと思ってます。全然無いのは困りますが、ビデオだと他の作業が出来なくなってしまうので、ほとんど見ないですね。

それが最近、よく見るようになったんですが、それにしてももの凄い数のタイトルが出ていますね。

ビー・ビー・キングともなると、どれだけあるのか分かりません。まだ探してはいませんが、60年代のライブなんかがあれば欲しいですね。「リーガル」のライブなどは、きっと無いでしょうね。

先週あたりから、アルバート・コリンズのライブを聴いてて、映像も見たくなり、ビー・ビー・キングのライブに参加してたのを思い出し、「ブルース・サミット」を見てみました。

今までは気にしないで見ていたんですが、マウント・フジの少し後の録画だったんですね。ちょっと元気が無いと思っていたんですが、「御大の前で遠慮しるんだろう」くらいに考えてました。でも、今見ると、顔が疲れています。きっとこの頃から体調が悪かったんでしょうね。この半年後くらいに亡くなったんですね。

まあ、ビー・ビー・キングの呼びかけですから、メンバーは豪華です。老若男女を集めていますが、若手(と言っても40~45歳)のジョー・ルイス・ウォーカーとロバート・クレイは、いかにもコンテンポラリー・ブルースマンと言う感じで、スムースでライト感覚ですね。ジョー・ルイス・ウォーカーなどは、トップで登場したせいか、気合が入った歌までは良かったんですが、ギター・ソロになったら、音が引いちゃったですね。本当はバシッと決める筈だったんですが、あれはミキサーのミスかシールドの接触不か?・・残念!

バディ・ガイはロックした音で、アルバート・コリンズも顔は元気が無かったけど、ギターは相変わらずウマイです。彼の凄いところは、カンが良いと言うか、バッキングなどをやっても、天性のバランス感覚を持ってますね。昔、デイブ・アレキサンダー(名前忘れた)だったと思いますが、3曲くらいバッキング・ギターで参加してるのを聴いた時から「この人は本当にギター人間だ」と感じていました。
歌は上手くはない(と言うより声量不足ですね)のですが、ブルースマンは歌いたいものなのです。

第5話: 2005.06.05 Sunday

もう30年?・・まだ30年・・

1978年だったと思いますが、ボビー・ブランドと一緒に、ゲートマウス・ブラウンが来日公演をやりました。普通なら単独でライブをやる大物二人ですが、当時の日本での知名度(ブルース音楽自体の認知度)が低かった為か、二人を同時に見て聴けると言う、願っても無い事でした。

日比谷公会堂でしたが、ブルース・ライブはよくやっていた記憶があります。内容はもう覚えていませんが、単独でやった後にセッションを少しやったような気がします。何にしても、私の大好きな二人でしたから、非常にうれしかったです。

最近になって、このDVDを見ているんですが、1984年にニューオリンズで行われたライブなので、私が見た時から5年と少し経った頃ですね。やってる曲なども当時よく聴いていたアルバムからが多くて、当時が蘇えるようです。考えてみたら、ステージまでは10メートルくらいはあったと思うので、アップの顔を見たのは、この映像が初めてです。けっこう怖くない(怖いので有名?)

全部顔だけと言うレコードジャケットもありましたが、動いているのは初めて。ここで見てね

ビデオが無いので、DVDになりますね。リージョン・コードは海外のようです。ビデオもそうだったけど、規格の統一って出来ないのかな。

以下の様ですので、対応するプレーヤーをお持ちの方はどうぞ。リージョン 1 (米国、カナダ向け 

※日本国内(リージョン 2)用のDVDプレーヤーでは再生できません)

Blues of Blues of

Clarence Gatemouth Brown(ゲートマウス・ブラウン)

この人はブルース界でも有名なテクニシャンで、テキサス・ジャンプの雄です。B.B.キングと同じ世代で、1924年生まれですから、80歳を越えましたが、B.Bと共に現役でやっています。

逆算すると、来日時の年齢は53歳くらいと言う事になりますが、今の私とそんなに違わないじゃないですか。えらいオッサンに思ってましたが、若い人から見るとそうなりますね。でも実際は、84年のこのライブでもわかりますが、一番良い頃だったんだと、改めて思いますね。まあ人それぞれに個人差がありますが、50歳くらいのブルースが一番良いと昔から思ってます。

アルバート・キングもそうだし、ハウンド・ドッグ・テイラーもハウリン・ウルフもそう感じます。
もっとも、そこまで生きていてくれればなんですが、残念ながら30歳代くらいで亡くなる人が多いんですよね。
前回書いた、アルバート・コリンズのビデオもいくつか出ていますが、私がよく見ていた83年のカナダでのライブは見つからず、「マウント・フジ」のDVDがあったので、掲載します。CDの内容は良いので、きっと良いと思います。

切れてる!コリンズ Iceman at Mount Fuji

アルバート・コリンズ

ゲートマウス・ブラウンですが、ギターも超人的に凄いけど、フィドル(バイオリン)がまた凄い!
元々、バイオリンが好きでもない私ですが、この人のを聴いた時は驚きました。バイオリンでブルースができるんだなあ・・
あと、ゲートマウス・ブラウンとアルバート・コリンズって、よく似ていると思うのですが、ブラウンの方が8歳程年長なので、コリンズの方が影響を受けているんだと思います。

まず、二人とも指で弾くんですが、人差し指で弾いてるのは驚きます。(中指も使ってるのかな?)私も親指では弾きますが、人差し指では力が入らなくて、頼りないです。次に、二人ともカポタストを使ってる事で、確かにトリルのフレーズなどはオープンの方が速く弾けるので有利かなと・・・、でも弾きづらそうです。最後に、二人とも怖そう・・