Stormy Monday
T-Bone
Walker
B・B・キング、アルバート・キングが最も影響を受けた人と言えば、T・ボーン・ウォーカーと言うことになりますが、あれだけ録音を残しているのに、何故かライブが少ないです。実際はあるのかも知れませんが、私が知っているのはこれだけです。
このライブは1972年のモントルー・ジャズ・フェスティバル(スイス)のものだと思います。と言うのは、私自身1曲につき30秒ずつしか聴けないサンプルしか聴いていないからです。でも、1972年のモントルー・ジャズ・フェスティバルである事は間違いないでしょう。(クレジットには68年と書いてあるらしいですが)
誤解の無いようお断りしておきますが、この画像のアルバムをお勧めするという事ではありません。このアルバムと同じ時(1~3日違い)の音源があると思うのです。そちらは私も30年間聴いているのでお勧めですが・・・
実は、この画像のアルバムを知ったのが昨日で、T・ボーン・ウォーカーのライブ盤が出ていないかと、ネットを探しているうちに見つけました。(全然ライブのジャケっぽくない)
と言うのも、私自身30年前に友人からT・ボーン・ウォーカーのライブ盤を借りて、カセットに録り、いまだに愛聴してるわけです。で、カセットのラベルには、曲目以外には、「72.6.17~20」とだけ書いてある・・・
これは、私が書いたんですが、ライブの日にちですね。これを手がかりに探したわけです。
私が聴いてきたものと、このアルバムのサンプルを聴き比べると、サンプルは音質などが落ちるとは言え、メンバーは同じようでも、明らかに演奏が違うし、曲目も一部は一致するけど、曲順や、出来(ノリが悪いし、全体に気に入らない)が良くないと感じたわけです。
音楽は生物みたいに、その時の気分や体調はもとより、会場の条件次第で随分と違う時があります。昨日と今日でも違うので、同じ人のものとは思えない場合が多々あります。
それで、当時の録音状況などを調べていくうちに、今迄疑問だった事が、いろいろと分かってきました。
モントルー・データベース
ネット上を探すこと数時間、やっとモントルーでの正確な出演日がわかりました。カセット・ラベルに書いてあった「72.6.17~20」は → 72年の6月17日から20日で、これは、レコードに書いてあった収録日を書き写した物だと思います。
16日にチャック・ベリーのライブにゲスト出演して、17日が間違いなく正式の「T・ボーン・ウォーカー・ブルース・バンド」の日になっています。
他にも、マディ・ウォーターズからドクター・ロスやライトニン・スリムと言ったブルースマンも出演していて、豪華で面白そうな面々が沢山出演してますね。ちなみに16日と17日は以下のようになってます。
BO
DIDDLEY & COOKIE VEE WITH THE ACES (June 16, 1972, Montreux
Pavillon)
CHUCK BERRY & T. BONE WALKER (SPECIAL GUEST)
(June 16, 1972, Congrès Montreux)
THE ACES WITH CHUCK
BERRY & BO DIDDLEY (June 17, 1972, Montreux
Pavillon)
T-BONE WALKER BLUES BAND (June 17, 1972, Montreux
Pavillon)
MUDDY WATERS (June 17, 1972, Montreux
Pavillon)
ここから推測になりますが、他の日は「T-BONE WALKER BLUES BAND
」は書いていませんから、私が聴いているのは、18日~20日の3日間の演奏を収録したものと思われます。場所はわかりませんが、モントルーの街のどこかだと思います。
このアルバム(私が聴いてる方で、この画像のではない)の魅力は、少ないT・ボーン・ウォーカーのライブ盤と言うこともありますが、何と言っても、72年と言う一番面白い時代のライブであると言う事です。
初めてブルースを聴くという人は、かなり戸惑うかもしれません。演奏のルーズさや音の外れたりする感覚は、ちょっと慣れが必要かもしれません。
とにかく、各プレイヤーが好きにやっていると言った感覚で、それがファンキーな曲をさらにファンキーにしている感じです。
T・ボーン・ウォーカー自身はほとんどギターを弾かず、おそらくエレピ(電気ピアノ)を弾いていたと思います。(確かジャケットにはそんな写真があったような?)
そのエレピが妙にカッコ良いのです。何故この音源が現在発売されていないのかなと思いますね。
次回はこの時期のT・ボーン・ウォーカーの、カッコいいファンキー・ブルースのスタジオ盤です。やっぱりT・ボーン・ウォーカーは凄い!!