Born:1930 : Died:1970 若くして亡くなりましたが、ブルーズマンがこぞって絶賛するギタリストです。1930年ミシシッピー州クラークスディル生まれで1歳の時にシカゴに移っていますから、ほとんどシカゴ出身みたいなものですね。15歳頃からギターを始め、「ロバート・ナイトホーク」に直接指導を受けたらしいです。 「ジョン・リー・フッカー」の従兄弟でもあります。ジョン・リー・フッカーは歌がうまいですが、アール・フッカーはあまり上手くなく、インストゥルメンタルが得意です。「ブルー・ギター」などのインスト・ヒットもあり、スライド・ギターやワウ・ペダルも上手な人で、独自のギター・スタイルを築きました。1970年に40歳で亡くなりました。 彼はシカゴで活動するブルースマン同士の間でも評価の高いギタリストで、俗に言う玄人受けする人でした。どれだけ上手いかと言うと、バディ・ガイがスライドギターをやろうと思っていて、アール・フッカーのライブかスタジオで、スライド・プレイを生で見る機会があり、それがあまりに見事で「やる気が失せた」と言うくらいで、他にもオーティス・ラッシュ、マイティ・ジョー・ヤングと言った大物が、彼の影響を受けた演奏をしていたと言う事です。 録音は1952年にフロリダのスタジオでやったのが最初で、53年頃はメンフィスなどでも録音しています。60年頃からが私の聴いてるもので、とにかく沢山出ていてレーベルだけでも、ビー&ベイビー、チーフ、エイジ、メル・ロン、ブルーズウェイなど多く、全部はわかりません。 ギブソンSGのダブル・ネックを愛用していますが、6弦と12弦にしているようです。余談ですが南部のブルースマンは楽器が買えないと、自分で釘や針金を使いギターのような楽器(ディドリー・ボー)を作ってしまいます。ギターに限らず何でも楽器にするのが彼等の文化でもあります。それに個性を重視しますから、デザイン、機能なども独自の工夫をします。 |