Otis Spann:1930-1969
1952年の9月17日はチェス・レコードでのオーティス・スパンの初録音となります。マディはオーティス・スパンを義兄弟としてかわいがり、ほとんどのセッションに参加させます。確かにオーティス・スパンのピアノは、シカゴ・ブルースに必要な全てを備えていて、他に人のさまざまなセッションにも参加しています。(ハウリン・ウルフ、ボ・ディドリー、サニー・ボーイ・ウィリアムソンなどなど)
ちなみに最初のセッションは、当然ながら、親分のマディ・ウォーターズのセッションです。
Little Walter; Jimmy Rogers; Spann; Elgin Edmonds (Evans)
なんか、嬉しくなるよな名前が並んでますが、だいたい、チェスのレコーディングの場合、マディの周辺の人の録音では、その時々のメンバーがいるようで、一定の期間は同じようなメンバーで、いろんなセッションをしていたようです。これは、コスト面からの事かなと思います。
The Blues Is Where It's At
The Blues Is Where It's At 1966年8月ニューヨークの、マディ・ウォーターズ・バンドでのスタジオライブ盤です。これはスパンのリーダー・アルバムですが、御大のマディも参加してます。シカゴ・ブルース・バンドは、デュオとはまた違った魅力があります。それに、最高のメンバーが揃い、シカゴ・バンド・ブルースの最高の一枚です。
Otis Spann (ボーカル・ピアノ)
George Smith(ハープ)
Muddy Waters,Sammy Lawhorn, Luther Johnson(ギター三人)
Mac Arnold(ベース)
Francey Clay(ドラム)
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Down to Earth: Bluesway Recordings
Down to Earth: Bluesway Recordings
同じジャケットですが、2イン1があります。
このアルバムに、1967年11月、同じく New York Cityでのスタジオ盤の2枚分です。(奥さんのルシール・スパンが参加してます)
左の「The Blues Is Where It's At」とほぼ同じメンバーで、プロデュースも同じなので、何で翌年なのかわかりませんが、前年のセッションが良かったので、再度のセッションを組んだのかもしれません。
Otis Spann (ボーカル・ピアノ)
Lucille Spann (ボーカル)
Muddy Waters; Luther Johnson; Sammy Lawhorn(ギター三人)
George Buford(ハープ)
Wimberley
Francey Clay(ドラム) |
Otis Spann Is the Blues
マディ・ウォーターズ・バンドのピアノは、オーティス・スパン。この人も若くして亡くなりましたが、歌もピアノもほんとに素晴らしいブルースマンでした。
Otis Spann Is the Blues
オーティス・スパン・イズ・ザ・ブルース(国内盤)
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ロバート・ロックウッドとのコラボレーションが最高です。シカゴ・シティ・ブルースの時代(1920年代~1940年代)からピアノとギターのデュオは1つの魅力的なスタイルです。
アコースティック時代の、リロイ・カーとブラックウェル、ビッグ・メイシオとタンパ・レッドのコンビも最高ですが、ロックウッドのエレクトリック・ギターとの絡みも何とも言えず、素晴らしく、聴くほどに味が出るシカゴ・ブルースの名盤です。
基本的に二人とも歌が良いです。特にスパンの声はハスキーで、何ともいえない深みがあります。演奏は両者とも超一流のプレイです。初めてのセッションなので、時々ギクシャクするのもご愛嬌ですね。
Walking the Blues
Walking the Blues
これもまた、ロバート・ロックウッドとのセッションです。この二人はホントに素晴らしいです。こちらは、スロー・ナンバーを中心に構成されてます。
マディ・ウォーターズ
Fathers & Sons
マディのブルースのブルースから多くを学んだ若者達とのセッションです。
ポール・バターフィールド・ブルース・バンドから、ポールとマイク・ブルームフィールド、そしてサム・レイ(ドラム)が参加。
そして、ベースにスタックスのスタジオ・ミュージシャンのドナルド・ダック・ダンが参加しています。
ドナルド・ダック・ダンは、後にブルース・ブラザースのベースでも活躍します。
このアルバムは、シカゴ・バンド・ブルースの良さが味わえて、好きなアルバムの一つです。 何よりも円熟して貫禄を増した歌が良いです。
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