1956年に"I Can't Quit You Baby"でデビューした割には、73年頃に出ていたレコードが、あまりにも少なくて意外でした。後に分かった事ですが、契約していた、デューク・レーベルなどでは、5年間でリリース無しとか(0ではないかも?)、色々と見聞きしましたが、真相はわかりません。いずれにしても、その実力の割には良いアルバムは少ないです。
歌、ギター共に、とにかく抜群に良いです。声のディープさと粘りのあるギターの絡みはたまりません。どこか不満を感じながらも、アルバート・キングと共に、私が一番聴いてしまう人です。アルバムとして、どれと言われると迷いますが、良くないと思うアルバムでも2、3曲はかなり良いのが入っているので・・・・・・、取り合えず、よく聴く順番に。
何曲かプラスされてる有名な「コブラ・セッション」がありました。伝説の名盤中の名盤です。
Otis Rush, 1956-1958: His Cobra Recordings
コブラ録音を集めたものですが、ジャケット違いとかが色々出ていて、よくわかりません。曲名をチェックして買った方がいいと思います。
とにかく凄いアルバムで、驚きました(録音は悪いです)。同じ曲の別テイクが、いくつか入っていたりしますが、出来の良いのを数曲聴くだけでも、価値を感じます。
このアルバムもシングルを集めたものらしく、コブラ・レコ-ドでのアルバムは無いようです。
このアルバムは、録音(71年)から数年たって、76年になり発売され、かなり話題になったのですが、全てにおいて期待どうりの出来でした。歌もギターも最高の出来と言って良いと思います。
バックは白人ですが、かなりタイトな演奏です。ポール・バターフィールド・バンドのピアノ「マーク・ナフタリン」などです。ウエストコーストで録音され、わずらわしさの無い環境で、1ヶ月で終了したらしく、ラッシュ本人も良い出来だと、気に入っているアルバムです。
アルバムとしては、長いキャリアの中でも、一番良いと思います。本当なら、この頃で5枚くらいの好盤が出ていてもおかしくはないのですが、ラッシュ本人も、あまり積極的に売り込んだりするタイプではないようで、音楽に純粋であることもあり、マネージメント的にはうまくいかなかったようです。
モーニング・イン・ザ・モーニング
Mourning in the Morning
国内盤は在庫切れのようです。下の輸入盤はあり。
10数年のキャリアがありながら、自己名義のアルバムはこれが最初と言う事です。
ギターに、フェイムでセッションマンをやっていた、デュアン・オールマンも参加しています。マーク・ナフタリン、ジェリー・ジェモットなど、メンバーの割りには、ラッシュ本人は納得していないようです。
マイク・ブルームフィールドとニック・グレイブナイツのやった事(アレンジ?)が良く無かったとか・・・、でも曲によっては、凄くカッコいいので私は好きなアルバムです。
マイク・ブルームフィールドのプロデュースで、マスルショールズのフェイム・スタジオで録音されたようです。
ファンキーなナンバーをやってますが、当時の時流です。ブルースとファンキー、ファンクは良く合います。フレディー・キングのコテリオン盤と同じベーシスト(ジェリー・ジェモット)ですが、この人のベースは凄いです。
有名なサックスの「キング・カーティス」の周辺の人達は、当時引っ張りだこでしたね。ダニー・ハサウェイ、コーネル・デュプリー、バーナード・パーディーと言った人達です。「ME」「GAMBLER'S BLUES」「MY LOVE WILL NEVER DIE」などは、ひじょうに良いと思います。
超おすすめ盤です。録音が新しいので馴染みやすいと思います。
今頃(2005年)になり、こんな名盤が出るとは思いませんでした。それも、ライブ盤です。オーティス・ラッシュの場合、60年代に録音された名盤(ライト・プレイス・ロング・タイム:RIGHT PLACE, WRONG TIME)が、数年遅れで1970年代になって出たことを思い出します。
あまり評判緒良くない1975年の日本ライブと、ほぼ同じ頃のアメリカ・ライブですが、比較できないほどの素晴しい出来ですね。
All Your Love I Miss Loving: Live at the Wise Fools Pub Chicago