テキサス

T・ボーン・ウォーカー

ホーム

概要

テキサス・ジャンプ

Born:1910 (13年説あり) : Died:1975

 モダンブルース・ギターの父とも呼ばれる、ティー・ボーン(T・ボーン)・ウォーカーのアルバムは、どれもそれなりに良いものばかりです。時代とともに変化していくのは当然ですが、ファンキーにしても彼一流のスタイルがあり魅力的です。

 特に、1940年代の録音での、エレクトリック・ギターのフレーズの完成度には、ただ驚くのみです。現在のブルースやロックのギタリストにも、彼のフレーズがいたるところに残っています。ビー・ビー・キング、アルバート・キングなどに代表される、アーバン・ブルース・スタイルのギターは、彼無しには生まれなかったでしょう。

 チャック・ベリーのロックン・ロール・ギターも、彼のフレーズをアレンジしたものと感じます。また、常に斬新でもありながら、正確なフレージングで、「パーフェクト」と言える人です。さらには、アクロバチックなステージもできるスーパーマンのような人です。何枚リリースされているのかはわかりませんが、同じ内容とかのアルバムに出くわしやすいので注意しましょう。彼は戦後ブルースを代表する人です。(特にエレクトリック・バンド・スタイルでは超重要)

1910年5月28日テキサス州リンデン~

 1910年5月28日テキサス州リンデン(ラグ・タイム・ピアニストのスコット・ジョプリンの育った街でも有名)の生まれです。少年時代には盲目のブルース・シンガーで、テキサス・カントリー・ブルース最初のレコードを出した事でも有名な「ブラインド・レモン・ジェファーソン」の手を引いていた事もあると言うのは有名な話です。

 16歳で「オーク・リーフ・ティーボーン」名で録音しているらしいです。30年代前半にはフォートワース(テキサス州)に移り、その後しばらくは「マ・レイニー」や「アイダ・コックス」と言った古典ブルース歌手の伴奏で腕を磨きます。1934年(38年説もあり)にウエスト・コースト(ロサンゼルス)に移り、生涯をウエスト・コーストで暮らします。

最初の録音は16歳の時~

 最初の録音は16歳の時で、1929年に「Columbia Records」から「Oak Cliff T-Bone」と言う名前でリリースされました。1と2がその2曲で、ダグラス・ファーネルのピアノをバッキングに歌っています。ギターはまだソロらしいものは取っておらず、コードを弾くのみという感じです。この後10年くらいは録音がなく、おそらくこの時期は地方巡業などをやっていたのだと思いますが、古典ブルースの「マ・レイニー」のバッキングも数年間やっていました。

 ウエスト・コーストで「レス・ハイト楽団」に加入し、「T・ボーン・ブルース」を歌い知名度を上げ、42年~44年にフレディ・スラック(Freddie Slack )楽団に加入し、キャピトル・レコードで「アイ・ガット・ア・ブレイク・ベイビー」「ミーン・オールド・ワールド」を録音します。

ビギニング 

この時期が聴かれます。
Beginning 1929-1946

 40年代後半にはシカゴで「マール・ヤング楽団」「ジャック・マクヴィ楽団」などでレコーディング。誰でも知ってる「コール・イット・ストーミー・マンデイ」「T・ボーン・シャッフル」などのブルース・スタンダードとなる曲など多くの名盤を残しました。キャピトル時代と50年~55年まで在籍したインペリアル時代は一番の充実期だと思います。

 ボックスセット

こちらは4枚のボックスセットですが、上記のCD「ビギニング 」収録曲も含み、さらにインペリアル時代までが収録されています。(90曲収録) Original Source

 ピー・ウィー・クレイトンはティー・ボーン・ウォ-カーからギターの指導を受けたと言っていますし、10歳~15歳ほど年下のロウエル・フルソン、ゲイトマウス・ブラウン、B・B・キング、アルバート・キング、アルバート・コリンズ、フェントン・ロビンソン、ジョニー・ギター・ワトソンなどの直系とも言えるブルース・マンから、オーティス・ラッシュ、フレディ・キングなどのアーバン・ブルースマン、ロックン・ロールのチャック・ベリー、その後のロックやブルースの多くのギタリストに絶大な影響を与えました。

60年代以降は渡欧して公演や録音も行なっています。晩年まで活動を続け、ジャズ、ロック、フュージョンなどの人達とも多くのセッションを行いました。75年3月16日に肺炎で亡くなりました。

お勧め1:スタジオ盤

アイ・ウォント・ア・リトル・ガール

I Want A Little Girl

I Want a Little Girl

 68年のものですが、ファンキーになってきた頃です。一般には、それほど評価されているアルバムではありませんが、私はこんなタイプが好きなので、よく聴く一枚です。

 「Funky Town」 も同じ頃の作品です。 あくまでも私の好みですが、この時代はベースなどもウッドとエレクトリックが混在していて、ピアノ、オルガンもエレクトリックが入ってきて、さらに、録音のクオリティも上がり、なんとも良い時代なのです。

Funky Town

T-BONE WALKER (CAPITOL )

モダンブルースの父
(キャピトル盤)

T-BONE WALKER

モダン・ブルース・ギターの父

一番有名なアルバムです。キャピトル時代をメインに日本で編集されたアルバムです。

下のインペリアル盤とともに、名盤中の名盤です。

I GET SO WEARY

(LIBERTY) (リバティ盤1)

T-BONE WALKER VOL.1

The Complete Imperial Recordings:... 

(インペリアル原盤)

インペリアル原盤の2枚ですが、上のキャピトルの後、50年~55年まで在籍したインペリアルは一番の充実期だと思います。悪いものが無いです。年数を目安に買うならばこのあたりでしょうか。とにかく全て完璧な出来と言う感じさえします。

2枚組で、かなりの収録曲です。これは絶対にお得ですね。ティー・ボーンのベストの時期と言っても良いと思います。

参考まで、右サイドに収録曲を掲載しておきます。1311円と言うのが信じがたいです。

T-BONE WALKER VOL.2

(リバティ盤2)

T-BONE WALKER VOL.2

70年代に売っていた、上のアルバムとこのアルバムの曲に追加テイクが入ったものですね。
The Complete Imperial Recordings:... 

上に同じです。他にもインペリアル時代は出ていますから、重複する曲をチェックしながら探しましょう。

アトランティック録音

 

50年代後半のアトランティック・レコードでのもの。珍しくシカゴ・ブルースのジミー・ロジャース、ジュニア・ウェルズ等とのセッション。ティー・ボーンの曲にハープが入ってるのはあまり聴いたことがないですが、面白いセッションです。ジャズ・ギターのバーニー・ケッセル(Barney Kessel )とのセッションなども聴かれます。
T-Bone Blues

VERY RARE

ベリィー・レア

VERY RARE

Very Rare

何故か同じのが2種類出てましたが、サンプルが聴けるこちらが良いかも知れません。ただし、サンプル曲の順序(タイトルと曲そのもの)が間違ってますので・・・・・、収録曲は全部入っていますので、大丈夫です。
Very Rare

元々が革新的なティー・ボーン(T・ボーン)・ウォーカーですが、亡くなる少し前頃にフュージョン系、ジャズ系の人をゲスト的に迎えたアルバム。ラリー・カールトン、ジョン・トロペイ、サンタナ、ラリー・コリエルなどがギター参加しています。ジャズ・トランペッターのディジー・ガレスピーなんかも参加しています。74年のものです。

当時としては、リアルタイムの音でティー・ボーン・ウォーカーが聞けて、私は大好きなアルバムでした。晩年のアルバムです。ギターの弾きまくりは無いですが、存在だけで良いと言うものです。

ページをたたむ

--Copyright(C) yi355 All right reserved--