シカゴ

R・ロックウッド・ジュニア
ROBERT LOCKWOOD,JR

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概要

ジャジーな雰囲気もある円熟のギター。

Born:1930 : Died:1970

 ロバート・ジョンソンの義理の息子(4才しか違わない)としても有名ですが、独特のスタイルを持つギターの名手でもあります。1915年生まれで、義父のロバート・ジョンソンからも13歳頃に2年間程の直接指導を受けていたそうです。

ロバート・ジョンソンがロバート・ロックウッド・ジュニアの母親を追いかけて、アーカンソー州のヘレナに来た事から義理の親子関係が始まったようです。ヘレナはミシシッピ川クルーズ船の寄港地で、有数の農業地帯です。対岸はテネシー州で、上流(地図で見ると100キロくらい)にはメンフィスがあります。現在は「ブルース博物館」もあるそうです。後述しますが、ブルース界では有名な「キング・ビスケット・タイム」と言うラジオ番組の局もここにあります。

当時のロバート・ジョンソンは、ハウリン・ウルフサニー・ボーイ・ウィリアムソン・二世(ウィリー・ライス・ミラー)と同行したりしていて、ロバート・ロックウッド・ジュニアも最初の数年をライス・ミラーに付いて廻り、後には彼の録音にも参加しています。 以前は「ロバート・ジュニア・ロックウッド」と言ってましたが、いつの頃からか「ロバート・ロックウッド・ジュニア」になっています。

ところで、長期にわたり活動しているロバート・ロックウッド・ジュニアにとり、ロバート・ジョンソンと同じように縁の深いのが「サニー・ボーイ・ウィリアムソンⅡ」ではないでしょうか。まだ10代のロバート・ロックウッド・ジュニアを連れて2~3年間旅をしていました。そんな人ですから子供の頃から才能があったんでしょうね。

一旦別々になり、ロックウッドはセントルイスからシカゴで活動します。彼はデルタスタイルよりも新しいスタイルを求めていて、いろんなセッションを経験します。セントルイスでは「ドクター・クレイトン」ともストリートで一緒にやり、後にシカゴでクレイトンのレコーディングに参加もします。

1941年に「ブルーバード」から自身の初レコード「リトル・ボーイ・ブルー」「テイク・ア・リトル・ウォーク・ウィズ・ミー」「ブラック・スパイダー・ブルース」「アイム・ゴナ・トレイン・マイ・ベイビー」をリリースします。昔は入るだけ入れたんでしょね、4曲で1枚です。またシカゴでは「ビッグ・ビル・ブルーンジー」のバンドでもギターを弾いていました。

その後、へレナに戻ると「サニー・ボーイ・ウィリアムソンⅡ」は「キング・ビスケット・タイム」と言うラジオ番組のジョッキーをやっており、41年頃にしばらく一緒に出演します。昼の15分番組ですが、ライブで演奏を聴かせるもので、ドラムを加えて3人でやっていました。

その後「キング・ビスケット」のライバル会社に乗り換えて、ジャズ系のバンドに入ります。この頃から後のジャズ風の演奏スタイルを始めたようです。カウント・ベイシーやルイ・ジョーダンが好みと言いますから、本来はリズム・アンド・ブルース的なバンドをやりたかったのかもしれません。

44年にはメンフィスに移り、さらにシカゴへ再度移ります。チェスでの活動もこの頃からになります。

お勧め:R・ロックウッド・ジュニア

ステディ・ローリンマン

STEADY ROLLIN' MAN

ステディ・ローリン・マン
まずは、これから。 歌も良いですし、高いテクニックのギターが素晴らしいです。

多くのセッションに参加してきた彼の職人技が聴かれるアルバムです。色々な技を吸収して、そして完成させたスタイルは、実に多彩です

ロバート・ロックウッド・ジュニア・アンド・エイシス

BLUES LIVE !

74年の日本ライブです。エイシズをバックに素晴しいプレイを聴かせてくれます。バンドもソロも最高のものが聴かれます。60歳の超円熟プレイ!!。 このアルバムは見つけられませんでしたが、90年代のライブ盤はありました。私自身が聴いていないので、何とも言えませんが、「ステディ・ローリンマン」などを聴いて、「良いな~」と感じたら、聴いてみてはどうでしょうか。

ブルース・ライブ! ~コンプリート版~

 

ジ・エイシス

THE ACES

この後76年の録音がCD化されていました。躍動感に満ちた素晴らしいアルバムです。
Chicago Beat

 

ドクター・クレイトン
Doctor Clayton

1907年生まれの、シティ・ブルース・タイプの歌手ですが、BB・キングも「フェイバリットだった」と語る味のある人です。ピアノにブラインド・ジョン・デイヴィス、若いロバートも 聴けます。

オーティス・スパン
とのコラボ1

 マディ・ウォーターズ・バンドのピアノ、オーティス・スパン。若くして亡くなりましたが、歌もピアノもほんとに素晴らしいブルースマンでした。

オーティス・スパン・イズ・ザ・ブルース

 オーティス・スパンとロバート・ロックウッドのピアノ・ギターのセッション。聴くほどに味が出るシカゴ・ブルースの名盤です。基本的に二人とも歌が良いです。

 初めてのセッションなので、時々ギクシャクするのもご愛嬌ですね。
Otis Spann Is the Blues(輸入盤)

オーティス・スパン・イズ・ザ・ブルース(国内盤)

オーティス・スパン
とのコラボ2

これもまた、同じセッションです。この二人はホントに素晴らしいです。

Walking the Blues

 

お勧め:サニー・ボーイ・ウィリアムソン・二世

ウィリー・ライス・ミラー

Born:1899 : Died:1965

 サニー・ボーイ・ウィリアムソンⅡはメンフィスからシカゴへ拠点をかえて、チェス・チェッカーでの録音で、また二人は一緒に演奏をします。この頃からは、二人はスタジオでしか一緒の演奏は行わなくなります。

 この時期の数年間は、同じメンバーでの録音が年に1回くらい数曲のペースで行われ、それらを取りまとめたものが、アルバムとしてリリースされたものと思われます。

 そのメンバーは
Sonny Boy Williamson: Vocal&Harp ;
Robert Jr. Lockwood: Guitar ;
Luther Tucker: Guitar ;
Otis Spann : Piano ;
Willie Dixon : Bass ;
Fred Below : Drums ;
(Odie Payne : Drums ;)
と言う構成で、実にいいメンバーでシカゴ・バンド・ブルースの魅力に満ちたテイクが多数あります。

ダウン・アンド・アウト・ブルース

1959年

Down & Out Blues

ダウン・アンド・アウト・ブルース (+2)

なんとも凄いジャケですが、1959年の名盤です。チェスでの上記のメンバーによる56年~59年にかけての数回のセッションからの選曲で、

Down & Out Blues

Down & Out Blues

近年のリリースみたいで、「Down & Out Blues」にCDを1枚追加で、右列で紹介した「King Biscuit Time」が追加されたような組み合わせですね。

曲を比べたり、価格を比べて選べば良いと思います。

 

リアル・フォーク・ブルース /
モア・リアル・フォーク・ブルース

1965年/1967年

Real Folk Blues/More Real Folk Blues

1965年の「The Real Folk Blues (Chess)」と67年「 More Real Folk Blues (Chess)」の2イン1です。

これまた名盤と言えると思います。右に掲載したアナログ盤の曲目どおりに並んでいますね。

録音は 1957から、亡くなる65年までのもので、なくなった後にリリースされたものです。

 

ワン・ウェイ・アウト

1968年

ワン・ウェイ・アウト

1968年のリリース。アウト・テイクを小出しにリリースしたのか、調べてもわからなくなってきました。これも55年~60年あたりの録音のようですが、

ブーマーロード(Chess)

1969年

Bummer Road (Chess)

1969年リリースで、これまたいい曲が並んでます。57年、58年、59年、60年の録音。

Bummer Road

 

 

 

His Best (Chess 50th Anniversary Collection)

 

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