ブルース・ブログ6

第21話: 2005.07.27 Wednesday

カミンズ・プリズンファーム

CUMMINS PRISON FARM CUMMINS PRISON FARM

CALVIN LEAVY

もの凄くカッコウの良いジャケットですが、「P-VINE」レーベルとしての初期のアルバムです。今は、かろうじて1枚だけベスト盤が出ているようです。(在庫も1枚だったりして・・)

カルビン・リービー(カルヴィン・リーヴィーと書くとカッコいい)は、ローカルでしか活動しなかったようですが、このアルバムは実に緊張感があり良いです。
けっこう60年代後期~70年代の洗練されてきた音よりも、ザラッとした感触の音で、パワーを感じます。

曲自体も、当時の刑務所での、暗黙のリンチ殺人を取り上げていて、白人による、差別社会への抵抗や、怒りが歌われています。
60年代の南部では、まだかなりの激しい差別がありましたから、画期的な曲であり、南部ではかなりのヒットをしました。

アナログ盤では、兄のホージア・リーヴィーや、女性歌手が歌ったりして、何となく、ファミリーかな?と思いますが、現在出てるベスト盤はカルヴィンのベスト盤のようです。名曲「Nine Pound Steel」が入っていないのは、何故かわかりませんが、「CUMMINS PRISON FARM」は入っていて、選曲も良いです。

何と言っても、ワイルドで、ソウルフルなヴォーカルが聴きものです。アーシーなバッキングも、ジューク・ジョイントそのままの雰囲気があり良いです。カルヴィンはゴスペルのレコードもあるようで、歌唱力もなかなかです。
ローカルでやってる事が、かえって良かったと感じます。

70年頃のお勧めの1枚。

第20話: 2005.07.20 Wednesday

オーティス・スパン

オーティス・スパンオーティス・スパン・イズ・ザ・ブルース

二週間もさぼってしまいました。
この年のアン・アーバー・フェスは、亡くなってから1年ほど経過してますが、オーティス・スパンの追悼でもありました。

参加者全部ではなくても、ほとんどの人がスパンをピアノに迎えてレコード製作をしてます。1930年生まれですから、まだ40歳で、これからと言うところでした。

同じ年生れに、LITTLE WALTER(1968没)、EARL HOOKER (1970没)、BOBBY 'BLUE' BLAND(現役です)など、大物がいます。
前にもどこかで書きましたが、この頃は期待していた大物が、立て続けに亡くなった頃です。

J.B. LENOIR (1967没)、MAGIC SAM(1969没)、JUNIOR PARKER(1971没)、そして、FREDDY KING(1976没)と、いずれも30代か40歳そこそこです。

元から、メジャーなレコード活動は出来なくても、数年に1枚くらいのアルバムでもいいから期待したい人ばかりです。

オーティス・スパンに戻り、52年頃からシカゴでのレコーディング・セッションがあり、54年からはマディ・ウォーターズ・バンドのピアニストとして迎えられますが、それ以上にチェス・レコードの御用達ピアニストのようになり、ベースの「ウィリー・ディクソン」とドラムの「フレッド・ベロウ」と共に、多くのレコードにクレジットされています。

まあ、そのあたりは本家サイトでいずれ書く(当分先の話ですが)として、生々しいピアノを聴くならこれが良いです。ロバート・ロックウッド・ジュニアのギターとのコラボで、60-08-23 ニュー・ヨークでのセッションです。
二人とも、歌もギターも達者です。特にスパンのヴォーカルは、ハスキー(スモーキーとも言われる)で、聴く程に味が増します。

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第19話: 2005.07.04 Monday

無人島に持っていきたいもの

「トラックバック・BOX」と言う、このブログ・サーバーの企画の様なものですが、今週のお題が、「無人島に持って行くならこの3つ!!」と言う事で、私はやっぱりレコード(CD)になるので、この3枚。

無人島で音楽を聴く気になるかと言う疑問も残りますが、やる事がなければと言う事で・・

アン・アーバー・ブルース・フェスティバル 1972アン・アーバー・ブルース・フェスティバル 1972

まず、最近やっとアマゾンで再入荷したブルースライブのオムニバス「アン・アーバー・ブルース&ジャズ・フェスティヴァル 1972」ね。
(私が知る限り、半年以上在庫切れでした)

理由は、1枚でいろんな人が聴けて、うれしいかなと・・・
好きなブルースマンがほとんどだし、今考えれば夢のようなメンバーです。一番好みの70年頃と言う事で決まり!

次が、右のお勧め盤の下の方にある「ジョニー・オーティス・ショウ~ライヴ・アット・モンタレー」ね。これも同じ理由です。

この2枚で、ブルースとR&Bがまかなえるかな?・・
まあ、どっちもブルースなんで・・・

で、あと1枚はとなると・・・

にぎやかな「ロックン・ロール」で「リトル・リチャード」あたりかなとも思いましたが、無人島で一人盛り上がるのも何だし・・

ここは正反対の感じで、「ライトニン・ホプキンス」の弾き語り、ド・ブルースで「テキサス・ブルースマン」に決まり。
(これも右の下の方にあり。結局お気に入りなのです)

これで、1週間くらいは我慢できそうかな?

 

第18話: 2005.06.30 Thursday

フィルモアのライブ追加

Live at Fillmore West Live at Fillmore West

King Curtis

アルバート・キングの項で、フィルモア出演の黒人パフォーマーを知りません・・・、と書きましたが忘れてました。
この人のこのライブも名盤として有名です。あと、アレサ・フランクリンです。一緒にやったんですけどね。

この時のライブはソウルの女王「アレサ・フランクリン」のバッキングをキングピンズが務め、キングピンズのライブと2部構成で、3日間行われました。そのコンプリート盤も出ました。(4ディスク)

Don\'t Fight The Feeling: The Complete Aretha Franklin & King Curtis Live At Fillmore WestDon't Fight The Feeling: The Complete Aretha Franklin & King Curtis Live At Fillmore West

Aretha Franklin & King Curtis, King Curtis

カーティスの一派はフレディ・キングのコテリオン盤などのバックもやっています。
あと、オーティス・ラッシュの「MOURNING IN THE MORNING」にも参加しています。

ドラムのバーナード・パーディー、ベースのジェリー・ジェモット、ギターのコーネル・デュプリーなどバック陣が凄いです。

10年くらい若い頃も良いです。