ジョニー・コープランド(Johnny Copeland) 1937-1997
まずは、三人のセッション・アルバム(1985年:アリゲーター・レコード)
アルバート・コリンズからの繋がり。トップは「ジョニー・コープランド」ですが、60年代はソウル・シンガーで、デューク・レコードからリリースもあるそうです。機会があったら聴きたいですが、80年代から亡くなるまでのリリース・アルバムが沢山あるので、けっこう満足してます。 基本的に、歌がメインと思っていたら、ギターがとても上手いです。ちょっとガナリ気味(他に表現がうかばない・・)に歌うタイプです。好みは分かれそうです。バラード・ナンバーでは、ソウル・シンガーの印象が強いです。ギターはテキサスの人(なのかな?)と言う感じです。コリンズと似てると言えば、言えるかもしれません。やはり、ゲイト・マウス・ブラウンが好きと言う事です。ゲストに迎えたアルバムも1枚あります。
コリンズ&ロバート・クレイ
&ジョニー・コープランド
Showdown
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Showdown
1.T-BONE SHUFFLE 2.MOON IS FULL 3.LION'S DEN 4.SHE'S INTO SOMETHING 5.BRING YOUR FINE SELF HOME 6.BLACK CAT BONE 7.DREAM 8.ALBERT'S ALLEY 9.BLACKJACK ボーカル・パートが分散している分、コリンズにとっては良い所が発揮されている感じです。全体にギターの存在感は他の二人を圧倒しています。音もすごく良いです。 などと昔書きましたが、最近は3人それぞれに、とても良いと感じています。 |
ジョニー・コープランド(1937-1997):よく聴く3枚(ジタン・レーベル)
そもそも、ジタンと言うレーベルがよくわかりませんが、版権の買取りとかのために、「GITANES」のロゴがついているのかのしれません。それにしても目立つロゴ(フランスの煙草メーカー?)ですね。 オリジナル録音は「Polygram Records」のジャズ、ブルースのレーベル「Verve」だと思います。そこでの93年~94年リリースの「Flyin' High 」、「 Catch up With the Blues」の後、心臓疾患で入退院を繰り返し、97年に移植手術を受けますが、同年の7月に亡くなりました。おそらく最後の録音に近いのかもしれませんが、「 Catch up With the Blues」では、以前からの念願であった、ゲイトマウス・ブラウンをゲストに迎えています。
Flyin' High |
Catch_Up_With_The_Blues |
Further On Up The Road |
1. Flyin' High (Yesterday) 2. Hooked, Hogtied & Collared 3. Greater Man 4. Jambalaya (On the Bayou) 5. San Antone 6. Thigpen (Cornball) 7. Promised Myself 8. Love Song 9. Circumstances 10. Around the World どちらかと言うと、ソウル・アルバム的な選曲でファンク・ブルースなどもやっています。バラードではさすがと言ったボーカルを聴かせます。 |
1. Catch up With the Blues
2. Rolling With the Punches
3. Every Dog's Got His Day
4. Cold, Cold Winter
5. Making a Fool of Myself
6. Rain
7. Grammy Song
8. Bye Bye Baby
9. Another Man's Wife
10. I'm Creepin'
11. Pedal to the Metal
12. Life's Rainbow [Nature Song] ゲイトマウス・ブラウンのゲスト参加もさることながら、サウンドから何から非常に好みのアルバム。 |
1. Further on Up the Road
2. That's All Right
3. Cut off My Right Arm
4. Excuses, Excuses
5. Wella Wella Baby
6. Love Her With a Feeling
7. Look on Yonder Wall
8. Ain't Nobody's Business
9. Nobody But You
10. Learnes My Lesson 一応、ライブ盤なのか少な目の拍手などがあります。バーなどでのライブ的ですが、曲は全編ブルースといった感じで、非常に楽しめます。ギターも弾きまくっています。 |
ジョニー・コープランドからシェメキア・コープランド (Shemekia Copeland:1979生)
シェメキア・コープランド:よく聴く5枚(Alligator)(Telarc)
名前でお解かりと思いますが、ジョニー・コープランドの娘さんです。
左からデビュー盤で、リリース順に並んでます。4作目までは「アリゲーター・レコード」から、5作目が「テラーク・レコード」からのリリースになってます。デビュー盤は20歳くらいの頃と思いますが、ブルースをよく歌えていて感心します。3作目くらいになると、声も丸みが出て良いですね。 3枚を取り上げようと思ったのですが、知る限りでは5枚のリリースが全部で、さらには甲乙つけがたい好盤が揃っているので5枚です。79年の生まれだと思いますので、まだ30歳位ですが、ブルース度が高くてかなり良いです。 実力の程は、こちらのYou Tube(B. B. Kingとのライブ映像 )を見て下さい。(御大も達者です・・) あと、5枚目のアルバム「Never Going Back」でやってるNever Going Back to Memphisも見れます。非常に良いです。 3枚目「Talking To Strangers」は、ニューオリンズのドクター・ジョンがプロデュース、次の「The Soul Truth」は、ブルース・ブラザーズでもお馴染みの、スティーブ・クロッパーがプロデュースしています。個人的には「Talking To Strangers」が好きですが、あくまでも比較すればと言う事です。 |
シェメキア・コープランドからドクター・ジョン(Dr John:1940年生)
ドクター・ジョン:よく聴く5枚(比較的近年の作品)
3枚目のアルバムをプロデュースしたドクター・ジョンのアルバムは大雑把に分けて、ニューオーリンズらしさを打ち出したもの、ジャズをコンセプトにしたもの、ちょっと変わったもの(サイケ?)、などに分けられると思います。この人は神出鬼没にいろんなところに顔を出す人です。それだけ多才なのでしょう。アン・アーバー・フェスティバルにも参加しています。 シェメキアからの繋がりは、3枚目のTalking To Strangersをプロデュースした関係ですが、本来ニューオリンズ出身のピアニストです。元々はギタリストで10代から仕事をしていたほどの才能の持ち主です。ある時(まだ10代?)、騒動に巻き込まれて左手の薬指を銃で撃たれ、動かなくなったのでピアノに転向したらしいです。そのピアノでは、ニューオリンズのいろいろなスタイルからジャズまで、ほとんどを弾きこなす人です。 まずニューオリンズらしいアルバムがお勧めなのですが、それは以前にも書いてますので、こちらからみてください。→ドクター・ジョン 最近(2000年以降)もコンスタントにリリースしていますが、1980年代に5年以上リリースの無い時期がありました。そんな頃にリリースされたのが「In a Sentimental Mood」です。1989年のリリースで、ジャズのスタンダード曲がタイトルになっている通り、ジャズ寄りのアルバムです。かなり個性的な女性歌手の「リッキー・リー・ジョーンズ」がゲスト参加してます。ブルースタイプの曲では、チャールズ・ブラウンの「ブラック・ナイト」あたりをやっていて、かなりジャストな感じです。ピッタリのイメージですね。このアルバム以降は、またコンスタントに2年~3年くらいのペースでリリースされています。丁度良いペースかなと思います。 その3年後の「Goin' Back to New Orleans」と言う、わかりやすいタイトルのアルバムでは、いろんなタイプの曲をやっています。ニューオリンズをアルバムのタイトルに使っていますが、この土地柄がまさにドクター・ジョンのやっている音楽と同じでして、ジャズあり、ブルースあり、ファンクあり、と言った感じです。 |
「N'Awlinz: Dis Dat or d'Udda」のゲスト陣は豪華で面白いです。
コンスタントにアルバムリリースはあるのですが、私が気に入っているのは、2004年の「N'Awlinz: Dis Dat or d'Udda」です。やはり顔が広いと言うか、ゲストもよく集まりました。「ブルース・ブラザース・2000」にも出演していましたが、その時の流れなのか、BB・キングが参加してます。ゲイト・マウス・ブラウンも同じ曲で参加してます(あまり目立ちませんが・・)。 ファンキーなピアノマン「エディ・ボ」や、ネヴィル・ブラザースのシリル、そのほかにも沢山参加。雑な紹介ですみませんが、そんな感じの人です。何をやってもカッコついちゃうんですね。それに、驚くのは声が変わらないと言うか、元からダミ声の人ですから、何か30年以上前に聴いていた頃と、それほど変わって聴こえません。これも凄いなと妙に感心したりしています。 「デューク・エレガント」と題された2000年のアルバムも、ジャズの超有名な「デューク・エリントン」をカヴァーしたもので、こなし方が素晴しいです。ジャズのカヴァーと言っても、あまり原曲を感じるものではなく、「いわばフュージョン的アレンジが」とでも言えばいいのでしょうか、実に心地よいアルバムです。
一番新しいアルバム「The City That Care Forgot」について
オリジナル・ニュー・アルバム!
(アマゾンサイトから解説文を借りました)
***ここから***
エリック・クラプトン、アーニー・ディフランコ、ウィリー・ネルソン、テレンス・ブランチャード他、超豪華ゲスト参加!。
困難の中、復興を続けるカトリーナ(大被害をもたらしたハリケーン)以降のニューオリンズを歌う、2006 年の発売の「Mercernary」以来2年ぶりとなる全曲新曲のスタジオアルバム。
アーティスト名義は、“ドクター・ジョン&ザ・ロウワー911”。バンド名の由来は、ニューオーリンズのLower 9th Word(ハリケーンの被害がもっとも甚大だった地域名)にアメリカの緊急電話番号911 を組み合わせもの(カトリーナや911 テロ以前からこの名義で活動している)。バンドのメンバー、デイヴ・バラード
(ベース)とハーマン・アーネスト(ドラム)の出身地がLower 9th Wordである。
全14曲収録予定。曲順・曲目は変更の可能性がございます。
DR.JOHN・アーティストについて
◆DR.JOHN
1941年11月21日、ドクター・ジョン(マック・レベナック)ニューオリンズに生まれる。
父親がレコード店を経営していたため、幼いころからジャズ、ゴスペルを聴いて育つ。
ロックンロール創成期ということもあいまって、数多くのクラブが建ち並ぶニューオリンズには、多くのミュージシャンが全米から集まり、腕前を競い合い、新しい音楽が生まれていく……そのなかでマックもプロのギタリストとして腕をあげていった。
61年の暮れ、仲間が起こしたケンカを仲裁したときに、拳銃の流れ弾に当たり左手を負傷し、ギタリストとしてのキャリアを断念。ピアニストへ転向する。
加えて、南部一の歓楽街だったニューオリンズは風俗産業の取り締まりという締めつけを受け、彼の麻薬不法所持の疑いも重なって、マックはロサンゼルスへ移る。スタジオ・ミュージシャンとして活動した後、67年にレコード会社と契約
すると、ヴードゥー教の司祭、ドクター・ジョンをテーマにした『グリグリ』を発表。以後、自身をドクター・ジョンと名乗る。当時のヒッピームーブメントに乗り、サイケロックでカルト的なアピールで注目を浴び、キワモノ的な見方をされたが、72年に発表するアルバム『ガンボ』では、ニューオリンズ人の意気を全面に。
以後、シングルヒットも生まれ、92年には故郷での初録音となる『ゴーイング・バック・トゥ・ニューオリンズ』を発表。グラミー賞を獲得し、ニューオリンズを代表する存在となった。 ***ここまで・アマゾンから***
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少し横道にそれたので、またジョニーに戻ります。
ジョニー・コープランドからJoe "Guitar" Hughes:1935生)
If You Want to See These Blues :1989 (Black Top Records)
If You Want to See the Blues
ジョニー・コープランドの友人(兄弟と書いてあったサイトもありますが・・・私は違うと思います)の「ジョー・ヒューズ」とは、10代の頃にヒューストンで知り合ったようです。ルイジアナ生れのジョニーは、10代にテキサス州ヒューストンへ移り、そこでジョーと、「ザ・デュークス・オブ・リズム」を作り音楽活動を始めたようです。
当時の彼らのフェイバリットは「T・ボーン・ウォーカー」である事は、やはりテキサスのブルースマンと言う感じです。このアルバムは、ジョニーよりもオーソドックスな印象を受けます。どちらかと言うとフロントマンと言うよりも、バンド・マスター的な人と言う感じですね。落ち着いたヴォーカル・ギターにホーンをバックに厚いサウンドです。ハープも入れたりしてます。
これしか聴いていないのですが、数枚リリースがあるようです。日本ではあまり知られていない人ですね。
「If You Want to See These Blues」 は見つからず、他に数枚ありました。 参考まで掲載します。・
Down & Depressed
その後にデューク・レコードと契約しますが、ミス・ラヴェル・ホワイト(ラヴェル・ホワイト)の レコーディング・セッションに参加しただけらしいです。ラヴェル・ホワイトが当時どれだけ売れていたかは、私はわかりませんが、近年のアルバムはけっこうシブイです。(右参照→) それはそうと、ドンの方もボビー・ブランドの方に力が入っていたようです。何と言っても、ボビーは別格的な素材であったと思えますから、仕方がないですね。ジョニー・コープランドはその後、80年代になってから、ブルースに転向して成功します。とは言っても、ソウルもやるしブルースもやるし、ほとんどのブルースマンと同じですね。 ジョー・ヒューズは、これも正確な時期はわかりませんが、グラディ・ゲインズ&テキサスアップセッターズに加入しています。このバンドは、「ロング・トール・サリー」などのヒットを持つ、ロックンロール・R&Bの大物、リトル・リチャードのバックバンドで、1950年代の中頃からゲラディ・ゲインズがリーダーを務め、今でも継続する素晴しいバンドです。 メンバーもいろいろと入れ替わった事でしょうが、ニューオリンズの「ブラックトップ・レコード」でのアルバムは非常に楽しめます。
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Full Gain |
実弟のギタリストである・ロイ・ゲインズも参加。もう一人のギター、クラレンス・ハラマンは、あのギタリストにうるさいボビー・ブランドのバックも勤めた名手。強力なリズムも良く、もちろんリーダーのテナーサックスはバリバリ言わしてます。 |
Horn of Plenty |
ロイは抜けたみたいですが、こちらもノリノリです。やっぱりブラックトップ・レーベルの音は良いなと思います。
こちらのオフィシャルサイトで見れます。 |
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Little Richard
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Here's Little Richard |
1957年のデビューアルバム.です。す彼の代表曲がかなり入っています。もしかすると、まだグラディが入る前かもしれませんが、各曲が秀逸で、聴き応えは充分です。この後立て続けに、翌年、翌々年と3枚アルバムがありますが、どれもロックロールとR&Bの魅力にあふれています。 |
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ラヴェル・ホワイト
ラヴェル・ホワイト(1929年生)の当時のレコードは知らないのでパスですが、けっこうコンテンポラリーに作られた近年のアルバムがあります。 彼女はクラブ、キャバレーなどで歌い、コンポーザーとしてアントンズ・レコード(自分でも1枚リリース)に曲を提供したりしました。アルバム・デビューは、94年と遅いですが、ブルース・ソウルアルバムとして、ボビー・ブランドの「Lead Me On」や、スタンダードな「Tin Pan Alley 」あたりもやってます。 (これがなかなか良い!)
Miss Lavelle
Into The Mistic アントンズでの2003年のアルバム。それほどコンセプトは変わりませんが、アコースティックブルースもやったりして、幅広い音楽性を感じます。(全部で3枚しかリリースしてないので・・・)
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トップページでと紹介したアルバート・コリンズ
CD:Live in Japan またこのアルバムを聴いてますが、やっぱり良いです。この頃のライブ・ビデオもあるのですが、あまり売ってませんね? ※捜したらこんなのがありましたが、後ろでリズム・ギター弾いてる白人(かなり上手い)が同じ人なので、これだと思います。 In Concert CD
The Iceman at Mount Fuji DVD: The Iceman at Mount Fuji マウント・フジ・ジャズフェスティバルのライブ・アルバム。亡くなる前年の92年ものです。 昼と夜の2部収録で、なかなか良いです。
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