R&Bからソウルへと変っていくのは、50年代の後期から60年代の初頭頃でしょうか。この頃はテレビがメディアとして登場して、それまでのラジオ時代以上にスタイルが多様化し、よりショーアップされるようにもなります。私の場合は、ブルーズと同じ様にソウルも好き(狭い範囲で)です。
主に聴くのは『サザン・ソウル』と呼ばれる南部のもので、やはり『ブルーズ』を感じさせてくれ、さらに、より『ディープ』である方が好きです。言葉で説明するのは難しいですが、『ソウル』と言うくらいですから、『魂や心に響く』ものですね。
勿論、その様な人達もリズム・ナンバーもやってますし、R&Bの曲も取り上げています。ロックン・ロールも出てきて、色々な新しいものが混在する、一番面白かった時代かも知れません。
53年頃には、メンフィスの『サン・レコード』からビッグ・ママ・ソートンが『ハウンド・ドッグ』ルーファス・トーマスが『ベア・キャット』のヒットを出し、同じくサン・レコードから『エルビス・プレスリー』がデビューします。シカゴの『チェス・レコード』からは『チャック・ベリー』、『ボ・ディドリー』なども出てきます。そして、ゴスペル的唱法からソウルを作った人達がどんどん出てきます。
※ジャケットが同じようなCD盤もあるかも知れませんが、なるべく録音された年を基準にした方が良いと思います。
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サム・クック
Man & His Music
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THE MAN AND HIS MUSIC
SAM COOKE
『ソウル・スターラーズ』というゴスペル・グループのリードボーカリストからソロになり57年に、R&B
,POPの両チャートで1位になる"YOU SEND ME"のヒットを出します。 この後も多くのヒットを出しますが、64年に33才で亡くなってしまいました。このアルバムはその10年間くらいのベスト盤です。CDもあると思いますので、聴いて下さい。 この人を起点にして、オーティス・レディング、ジョニー・テイラー、ボビー・ウーマックと言ったサザン・ソウルの名シンガーが育っていきました。
サム・クックをまとめたページ |
サム・クック ライブ盤
やはりライブはこれが良いです。
Live at the Harlem Square Club, 1963 これも良いです。どちらか一枚聴いて下さい。 Sam Cooke at the Copa |
LIVE THE HARLEM SQUARE CLUB,1963
SAM COOKE
亡くなる前の年のライブです。ソウルフルな素晴しいステージングです。こちらも聴いて欲しいところです。 64年の12月にロサンゼルスで射殺されてしまいますが、公民権運動にもかかわりが深く、影響力もあったはずで、謎を含む死亡です。 「ア・チェンジ・イズ・ゴナ・カム」は、人種問題へのメッセージ・ソングですが、2009年の現在は、黒人が初の大統領となりました。
1985年に発掘されたもので、1964年にリリースされていた
「Copa」でのLiveがジャズの雰囲気で、白人向けのライブ盤だったのに対して、こちらは実に熱いソウルフルなライブ。 |
ジェームス・ブラウン
18曲入りがありました。これでも充分かと思います。在庫3枚。 ジェイムス・ブラウン・ベスト
もしくは少し後の選曲と思えるこちらも良いです。在庫1枚! ベスト
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SOLID GOLD
JAMES BROWN
こちらはファンクの王様『ジェームス・ブラウン』の56年から76年までのベスト盤です。初期のブルーズ感覚の強いナンバーが特に好きですが、とにかく革新的なJB節は見事です。 |
クライド・マクファター
R&Bからアーリー・ソウルの流れがよく解ります。 Clyde McPhatter - Greatest Hits
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TREASURE OF LOVE
CLYDE MCPHATTER
53年から59年の録音で、上の二人よりも先輩になります。ファルセットのような声で、すでにR&Bよりもソウルに近いような曲も聴かれます。とても味のある人です。 |
ジャッキー・ウィルソン
Ultimate Jackie Wilson
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Ultimate Jackie Wilson
Jackie Wilson
1957年に「リート・プティ」でソロ・デビュー、モータウン・サウンドの原型的な曲で、ひじょうに格好良い曲です。翌年には「」ロンリー・ティア・ドロップス」がR&Bチャートで1位になりました。サム・クックがサザン・ソウルのリーダー的な人としたら、ノーザン・ソウルのリーダー的な人です。R&Bシャウターのロイ・ブラウンみたいに、語尾をしゃくり上げる歌い方が特徴。 |
チャック・ベリー
これよりも10曲くらい多い28曲入りがありました。これでバッチリでしょう。最良の時期です。 ベスト・オブ・チャック・ベリー
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SUPER
DELUXE
CHUCK BERRY
ブルーズレーベルのチェスから出た、ロックンロールのスーパースターです。後のロックに与えた影響は大きいものがあります。やはり、55年のデビューから、60年頃までが好きです。 この数年間の彼は凄いものがあります。ちなみに55年の年間チャートで『メイベリン』は3位で、ファッツ・ドミノの『エィント・ザット・ア・シェイム』が2位です。 ウィリー・ディクソンがベースを弾いていますが、この人は本当にヒット・メーカーだと感じます。
さらに チャック・ベリー |
ボ・ディドリー
これのアルバムは20曲入りですが、16曲入りがありました。ほぼ同時期のものですね。 ユニバーサル・マスターズ・...
21曲入りもありました。数曲違いましたが、あまり気にするほどではないですね。 ボ・ディドリー/グレイティスト・ヒッツ21
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HIS BEST BO DIDDLEY
やはり、チェスから出た人ですが、どちらかと言うとニューオリンズ風のR&Bナンバーが良いです。四角い箱形のギターで有名な人です。『ブルーズブラザーズ2000』にも最後の方に四角いギターで出ていました。 チャック・ベリーとはタイプが異なり、ロックン・ロールという印象はありませんが、日本の雑誌などではロックン・ロールを代表する一人のような感じで取り上げられていたような記憶があります。 ちなみに、この人も55年のデビュー曲『ボ・ディドリー』が年間チャートで10位以内に入ってます。この曲のピアノが『オーティス・スパン』と言うのも、ブルーズファンから見ると不思議な感じがします。凄い時代だったなと・・・。 当時のチェスレコードのドル箱ですから、ハープにリトル・ウォルターも参加したりします。ハープではビリー・ボーイ・アーノルドもなかなかです。 ハウリン・ウルフのバンドンに在籍した、ギターのジョディー・ウイリアムスも参加している曲もあります。 |
ファッツ・ドミノ
同じ時期のものです。やはり良い曲が多いです。代表曲のほとんどが入っています。さすがに良い曲が並んでいて、今更ながらに感心します。
Fats Domino Jukebox: 20 Greatest Hits... |
ROCK AND ROLLIN' WITH FATS DOMINO
ロックンロールのヒットメーカーで、15曲ものミリオン・セラー・シングルを出しています。しかし、私は50年代初期から半ば頃のデイヴ・バーソロミューと絡んでいる時期が好きです。
すでに48年に"THE
FAT MAN"のヒットがあり、その頃から、56年の"blueberry Hill"あたりや、"Blue
Monday"の頃までが良いです。
いずれにしても、知名度からいっても後のロック・ピアニストに与えた影響は大きい人です。 |
リトル・リチャード
25曲入りがありました。この人は本当にロックン・ロールの権化のような感じです。まさにノリノリのロッキン・ピアノです。
Georgia Peach |
HERE'S LITTLE RICHARD
私の場合ロックンローラーと言うと、ギターは『チャック・ベリー』、ピアノはこの『リトル・リチャード』くらいしか浮かばないのですが、切れまくりのこの人は大好きです。ニューオリンズのバックも良いです。 ライブ盤も面白いです。この人の場合は全部がロックン・ロールと言う感じです。 |