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ニューオリンズ:ブラックトップ・レコード

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ブラックトップ・レコード:1981年-1999年

 1981年に「ノーマン・S・スコット」と「ハモンド・スコット」の兄弟によってニューオーリンズに設立され、1999年に閉鎖されました。

 考えてみたら、ニューオーリンズのレコード・レーベルって全然知らない事に気がつきました。人種のルツボでアングロ・サクソン系、ラテン系、アフリカ系、混血のクレオールと、様々な人達が様々な音楽、ジャズ、ブルース、R&B、ソウル、ファンク、ケイジャン、ザディゴ、ゴスペルなどを個性的に発展させた街がニュー・オーリンズという感じがします。

 都会だけれど大きなレコード会社が出来るような大都市ではない事が、優秀なミュージシャンを外に出して、それがニューオリンズの音楽を広めていく事になったのでしょう。多くのニューオリンズ・ミュージシャンの録音はウエスト・コーストが多いです。

参考:ブルース地図

 アンソン・ファンダーバーグの"Talk To You By Hand"が最初のアルバム・リリースとなり、アール・キング、ロバート・ウォード(元オハイオ・プレイヤーズ)、スヌークス・イーグリン、ナッピー・ブラウン、ロン・リーヴィー、ギター・ショーティー、他多くの魅力的な音楽家が在籍しました。

 レコーディングに恵まれなくなった黒人のブルースマンやソウルシンガーを見つけて多くのリリースをしたり、アンソン・ファンダーバーグ、ロン・リーヴィー、ロニー・アールといった白人のブルースマンも良いアルバムを沢山リリースしています。

アルバム

アンソン・ファンダーバーグ
Anson Funderburgh & The Rockets

 もともとブラックトップを設立するきっかけとなった(らしい)白人ブルースギタリストです。おそらく、このレーベルでのリリースはこの人が一番多いと思います。1~2枚目はボーカル・ハープに白人の「ダリル・ニューリッシュ(Darrell Nulisch)」がメンバーでしたが、3枚目の1984年「My Love Is Here to Stay」からボーカル・ハープには黒人ブルースマンのサミー・マイヤーズが参加していて、サミーのどっしりとした歌とアンスンのシャープなギターが良いコントラストを作っています。

1981年

Anson Funderburgh 1

Talk to You By Hand

1982年

Anson Funderburgh 2

She Knocks Me Out!

1984年

Anson Funderburgh 3

My Love Is Here to Stay

1987年

Anson Funderburgh 4

Sins

1987年

Anson Funderburgh 5

Sins

1989年

Anson Funderburgh 6

Rack 'em Up

ロニー・アール
Ronnie Earl

 このレーベルの良いところは、その人の持ち味を最大限に引き出して、シンプルでストレートなバッキングを付けているところだと思います。そんなバッキングを付けているグループがいくつかあり、60年代~70年代のマッスルショールズ・フェイム・スタジオのやり方を思い出します。

「ルーム・フル・オブ・ブルース」と言う、デューク・ロビラード(ギタリスト)が1967年に結成したバンドと言うか集団が、メンバーを増やしたりチェンジしたりで、成長してきたのが、このレーベルのバッキング集団の一つです。

デューク・ロビラードが脱退して、代わりに加入したギタリストが、この「ロニー・アール」で、この人もまたものすごくうまい人です。

1984年

ロニー・アール・1

Deep Blues

1988年

ロニー・アール・2

Soul Searching

1990年

ロニー・アール・3

Peace of Mind

ロン・リーヴィー
Ron Levy's Wild Kingdom

 私のお気に入りのキーーボード・プレーヤーです。この人も初期の「ルーム・フル・オブ・ブルース」のメンバーで、時期的に正確なことはわからないのですが、BB・キングのバンドでも長年(10年ほど)キーボードを担当しています。

特に1968年の「ライブ・イン・クック・カウンティー・ジェイル」では、リズム・ギターがいないメンバーでのバッキングで、ロンのピアノは良い味を出しています。また、ラリー・カールトンがリズム・ギター、ロンがピアノと二人の若手白人をバックに起用した、1974年の「B.B. King Live in Africa 74」のDVDはとてもすばらしいライブですので、ぜひ見ていただきたいですね。

Ten tunes with an all-star cast including Ronnie Earl (guitar), Kim Wilson (harmonica), Greg Piccolo (sax), Wayne Bennett (guitar), and other excellent players. Plenty of fine guitar, keyboards, harmonica, and uptempo blues music.

ブログでも時々書いてます。

また、「Bullseye Blues 」レーベルのプロデューサーとしても、良いアルバムを制作しています。

1986年

Ron Levy 1

Ron Levy's Wild Kingdom

1990年

Ron Levy 2

Safari to New Orleans

1986年

Ron Levy 3

Glazed

アール・キング
Earl King

 ニューオリンズの顔とも言えるブルースマンです。サヴォイ、スペシャルティー、エイスと移籍し、その後のインペリアル時代にも、多くのヒットを持ちます。ここでもソング・ライティングのセンス、ギターのテクニックが生きてます。ハード・リヴァー・トゥ・クロスでは、「スヌークス・イーグリン」がゲストで、いかしたギターを弾いてます。ベースは「ジョージ・ポーター・Jr」が参加。

1986年

Earl King 1

Glazed

1990年

Earl King 2

セクシャル・テレパシー

1993年

Earl King 3

Hard River to Cross

   

こちらにも有りました。

ハード・リヴァー・トゥ・クロス

スヌークス・イーグリン
Snooks Eaglin

 アール・キングと並ぶ、ニューオリンズ・ブルース・ギタリストです。盲目ですがひじょうにテクニシャンです。さらに、2000曲のレパートリーを持ち、「人間ジュークボックス」と呼ばれてました。譜面も無しで2000曲の歌詞・コード進行を覚えているのは凄すぎますね。ブラックトップでは4枚(ライブも入れると5枚)のリリースがあり、どれも名盤です。

1987年

Snooks Eaglin 1

Baby, You Can Get Your Gun!

1989年

Snooks Eaglin 2

アウト・オブ・ノーウェア

1992年

Snooks Eaglin 3

Teasin' You

1995年

Snooks Eaglin 4

Soul's Edge

1997年

Snooks Eaglin 5

Live in Japan

 

W.C. Clark(ウェスリー・カーリー・クラーク):1939-

 テキサス州オースチン出身で、1950年代から活動しています。スティーヴィー・レイ・ヴォーンが10代の頃に知り合っており、1975年にスティーヴィー・レイ・ヴォーンやルー・アン・バートンらとのバンド「トリプル・スレット・レヴュー」でベースも弾いていました。

 スティーヴィー・レイ・ヴォーンがお気に入りの「Cold Shot」の作者の片方でもあります。もちろん自身も録音しています。ギターも達者でウォームなヴォーカルと相まって、実に良い味わいを持ちます。

 70年代末にクラークは「トリプル・スレット・レヴュー」から脱退し、自己のバンド「W.C.クラーク・ブルース・レビュー」を結成します。1987年に初の自己名義アルバム「Something for Everybody」をリリースしています。地元のクラブ、アントンズでもレギュラー・バンドとして出演していました。

 また、ブラックトップでのアルバムでも、アントンズで一緒にやっていたメンバーなどがバッキングをしており、このメンバーもまた魅力があります。

1994年
1995年
 

Robert Ward :1938 - 2008

 これまた大ベテランです。1960年代~70年代に「オハイオ・アンタッチャブルズ」でソウルを、 80年代は「オハイオ・プレイヤーズ」でファンクをバリバリやっていました。ブラックトップでは、ソロでアルバムを2枚リリース。アンプのトレモロを強くかけた、独特のトワング・サウンドは強烈です。

1991年
1993年
1995年

Hubert Sumlin :1931-2011

 ハウリン・ウルフのバンドで長くギターで活躍しました。ウルフが亡くなってからはボーカルも取るようになり、ソロアルバムもかなりあります。ブラックトップでは2枚のリリースがあり、自身も歌っていますが、ゲストにボーカルを迎えている方が多いですね。「Blues Party」では「Mighty Sam McClain」を、「Healing Feeling」では「James "Thunderbird" Davis」をメインのボーカルに迎え、相変わらずの個性的なギターを弾いてます。

1987年
1990年
 

Carol Fran & Clarence Hollimon

 ベテラン・ソウル・シンガーの「キャロル・フラン」とあのボビー・ブランドのアルバムでもギターを弾いていた「クイラレンス・ハラマン」のコンビ(夫婦)です。ベテランの力強いボーカルに、いかにも箱物のフルアコの音というギターが絡みます。

1992年
1994年
1989年

旧知の「クイラレンス・ハラマンの関係と思われますが、実に渋い人「James "Thunderbird" Davis」も素晴らしいバックを得て復活。

Nappy Brown

 ワイルドなブルース・シンガーで、1955年に「Don't Be Angry」のヒットを持ち、レイ・チャールズが歌った「The Right Time(Night Time Is The Right Time)」もこの人の曲です。ブラックトップではこれだけみたいですが、晩年になり10年に1枚くらいのペースでリリースがありました。(もう少しあれば、もっと良かったですが・・)

1988年

 

Grady Gaines & the Texas Upsetters

「ロング・トール・サリー」などのヒットを持つ、ロックンロール・R&Bの大物、リトル・リチャードのバックバンドで、1950年代の中頃からゲラディ・ゲインズがリーダーを務め、今でも継続する素晴しいバンドです。ブラックトップのアルバムでは、ギターには上記の「クイラレンス・ハラマン」と実弟の「ロイ・ゲインズ」が在籍。

1988年
ゲラディ・ゲインズ&アップセッターズ
Full Gain

 

こちらも参考に

1992年
 

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ジミー・ヴォーンと
スティーヴィー・レイ・ヴォーン

テキサス州ダラス出身の兄弟ですが、二人とも同州のオースチンで活動しました。兄のジミー・ヴォーンが3歳上なので先にオースチンに出ますが、スティーヴィー・レイ・ヴォーンも高校を中退して後を追うように出て行きます。

 ジミー・ヴォーンは1974年にボーカリストのキム・ウィルソン等とファビュラス・サンダーバーズを結成します。

 スティーヴィー・レイ・ヴォーンは1975年に「トリプル・スレット・レヴュー」を結成。その時のメンバーは「ルー・アン・バートン(ヴォーカル)」、このブラック・トップのページでも紹介している「W.C.クラーク(ベース)」です。

 「W.C.クラーク」は当時はベースで参加していますが、ギターも味がありとても良いです。

Antone's

 

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